今日は、「TOEIC対策研修」についてのお話です。

英語を取り扱っていると、避けて通れないものとして、TOEICがあげられるかと思います。弊社では、様々なスキルに応じた英語力UPのためのコースがありますが、TOEICスコアを上げるための対策コースももちろん実施しており、年間を通して多くのご依頼を頂きます。インターネットで「TOEIC対策」と検索すれば、オンラインレッスンからスクール、対策本や実際のノウハウ情報まで、様々ヒットしますね。つまり、取り組もうと思えばいくらでもご自身で取り組むことはできます。

TOEICのスコアアップを望む方は、大きく分けて2パターンあると思います。1つは、なんらかの目標や目的があって、自らスコアアップを望む方。もう1つは、(ご本人の意思とは切り離して)そうしなければいけない状況にある方。例えば、昇進の要件にTOEICのスコア基準が設けられている、海外赴任の要件としてTOEICの一定のスコアが求められるなど。

弊社へのご相談やご依頼は、比較的後者のパターンが多いです。

なぜでしょう?それは、「本人任せでは目標到達が非常に難しい」からです。

実際に弊社にやってくるご依頼やご相談は、難易度の高いものが多いです。以下に、私が実際にいただいた依頼事例をご紹介させていただきます。

事例1

・現時点でスコア400点未満だが、4か月後には550点に到達が目標
・これまでTOEIC対策講座を1年受講したにもかかわらず、スコアが全くアップしない
・多忙な部署で残業も多く、平日は22時頃の帰宅が多い。また、休みの日は子供がまだ小さいので自宅での学習が難しい。

事例2

・海外赴任要件となる600点を、半年以内にクリアしたいが、現時点で420点
・TOEICの受験歴が少なく、ほどほどの学習でも何回かチャレンジすればいずれ点数が届くだろうという楽観的な考え方
・そもそも英語学習をしっかりしたことがなく、取り組み方がわからない

時には、TOEICスコアアップの目的である海外赴任に対して前向きでなく、学習へのモチベーションがかなり低い、といった難しいケースもありました。

単に英語力だけではなく、学習者のモチベーションや意識の問題も多く含まれており、更には業務が多忙という事も、社会人のTOEICスコアアップの大きな壁となります。加えて、海外赴任や昇格となるタイミングは、お子様がまだ小さく家庭学習が難しいといった課題も重なることが多々あります。

IESのアプローチ

モチベーションが低い、基礎力がない、期間が短いといった3大要因が絡んだ場合は(時には3つともそろう場合もあります)単に対策レッスンを行うだけでは、とても期間内の確実なレベルアップは望めません。では、どうするか?TOEIC対策専任の講師、教材等を用意した上で、下記の事を考慮していきます。

1.現状を詳細に把握して弱点・強みの分析をし、適した教材を決める

2.TOEICの問題と、自身の得意分野の相性を知る

3.学習計画の設定

1.現状を詳細に把握して弱点・強みの分析をし、適した教材を決める

英語力も十人十色です。学生時代の勉強度合い、年齢、子供の頃の習い事、学生時代の英語の使用頻度、働き始めてからの英語の使用頻度など、個性が出てきます。目標スコアの取得期限までに時間を効率よく使っていくためには、授業の開始前にしっかりと現状の英語力チェックや学習環境の確認を行い、一人一人に合った教材を選定します。例えるなら、一人一人の症状や体調にあった薬を処方するという事です。

2.TOEICの問題と、自身の得意分野の相性を知る

「リスニングは得意なのに、Part2(リスニング応答問題)はどうしても点数が延びない」「Part3はダメなのに、Part4は点数が安定している」等、実際の自身の得意とする分野の英語力を十分にTOEIC問題攻略に使うことが出来ているかという事は別です。1つでもわからない単語があると読み返してしまう人、前の問題のミスを引きずってしまう人、といったように、その人の性格も大きく関係してきます。ただ問題を解いて、テクニックを指導するだけではなく、その人ならではの傾向を見ることも重要です。

3.学習計画の設定

上記の2つに加え、成否のカギは、自己学習の時間をどれくらい確保できるかです。いかに優秀な講師が担当し、自身にぴったりの優れた教材を使っても、自己学習を行わなければ、確実かつ短期的な得点アップは不可能です。受講者の方の状況を聞き、生活のリズムや業務の忙しさなどを確認した上で、一緒に学習計画や目標設定をしていきます。

IESでのTOEIC対策のアプローチは、TOEIC問題をひたすら解く、テクニックを身に付けるだけではなく、その人の特徴や性格をつかんだ上で最適なアプローチを行い、モチベーションを引き出していきます。前述した2名の方々に関しては、研修がはじまってすぐに、講師と私たちスタッフによるヒアリング、カウンセリングを行いました。しっかりとその方向に向かって、状況を把握し、指導計画と学習計画を立てて、無事に期間内に目標点に到達していただくことができました。(どちらも目標点を80点近く超えての達成でした!)

ご本人や担当者の方からスコアのご連絡を頂くときはいつもドキドキしていますが、その分、目標点を取得したという連絡をいただけた際の喜びは、何物にも代えがたい嬉しさがあります。