今回は、英語研修という枠組みとは少し異なるサービスのご紹介をします。

ビジネスにおいて使用される英語は、業種、職種によって多岐にわたります。一般的なビジネス英語では賄いきれないものの一つとして、エンジニアの方が必要とされる専門的な英語があります。メーカー向けの研修企画を担当していると、上記の英語に関する相談を受けることが多々あります。一般の英会話レッスンは、いわゆる日常英会話やビジネス英会話が中心で、エンジニアが現場で必要としているものではないことが多く、どうしても物足りない結果となり、痒いところに手が届かない研修で終わってしまうのです。

確かに一般的なビジネス英会話は、社内コミュニケーションや、ライトトピックなプレゼンテーション、ディスカッション練習であることが多いため、エンジニアが直面するような専門的なテーマや状況設定での英語コミュニケーションの練習ができるわけではありません。また、ちょっとしたことを聞こうにも、講師にその専門知識がないと、いくらネイティブスピーカーであっても答えが出てこないということをよく聞きます。

あるメーカーで、エンジニアの方が業務関連の英語表現について聞きたくても社内に聞ける人がいないために、翻訳ツールに頼ったり、自己流でなんとなくでしのいでいる人が多いのが実情であると伺いました。そこで人事担当の方から、研修ではなく社内のヘルプサービス的な取り組みができないか?というご相談をいただきました。このことから、新しい試みとして「英語ヘルプデスクサービス」なるものを企画しました。

これは、マンツーマンで業務関連の英語指導を受けることができるサービスです。(予約制)1回限りのものから、複数回続けて定期的な指導を受けられるものもあります。特徴は、指導する講師が技術職のバックグラウンドをもつ者であることです。通常のビジネス英語の指導だけでなく、専門的な内容もカバーすることができるため、必要な部分を押さえた指導が可能であることが大きなセールスポイントです。ソリューションとしては、以下のようなものがあります。

  • 専門的な文書の添削指導

技術者が必要とするビジネス文書は、「仕様書」「設計図」「使用マニュアル」「手順書」「チャート」「安全基準」「Eメール」等、多岐にわたります。それぞれの目的に合わせて、読み手が正しく情報や指示を理解するためにふさわしい表現を使い分けることが求められています。翻訳ツールの活用は便利ですが、細かなニュアンスを伝えるには、まだまだAI翻訳の精度は十分ではありません。ネイティブ講師からの個別指導により、技術英語の運用方法を学ぶことができ、指導を受けた後に他の機会にも応用が効く学習となります。

  • プレゼンテーション指導

製品に関するプレゼンテーション、手順・プロセスをわかりやすく説明するプレゼンテーション、技術的な問題(不具合等)を解決するためのフレームワークを使った説明、データ解析結果を説明する等、技術者にとって「説明」して相手に理解を求めるコミュニケーションの機会は多いです。適当に専門用語を並べていればなんとかなるという言葉も聞かれますが、昨今主流となっているオンライン会議では、限られた環境の中、コンパクトでよりわかりやすい説明が求められているため、技術者に通じる説明の仕方の指導は欠かせません。

  • ミーティング・交渉指導

技術的な問題を解決するためのミーティングにおいて、限られた時間内に問題となる原因の分析や解決方法の検討が、リアルタイムのやり取りで求められます。海外プロジェクトにおいては、異文化間の違いを踏まえながら高度な調整が必要になってきます。そのような現場のニーズに的確に対応した指導を受けることで、よりスムーズな会議運営が可能になります。

技術者ならではの英語の悩みは、部門内で解決を!というわけには必ずしもいかない場合は、人事部主催で英語ヘルプデスクサービスのようなサポートセンターの設置を検討してみるのはいかがでしょうか?週に1日、6~7時間の範囲内で自由にスケジュールを組むことができます。実施期間についてもご相談に応じております。

製品のグローバル化と共に、貴社技術者のグローバルコミュニケーション力強化をサポートするサービスがここにあります。